この物語の少々の紹介
この物語は中世ペルシアのファンタジーな世界です。作品名が主人公名であるパルス王国の王太子アルスラーンは蛮族ルシタニア王国との大戦争で初陣を飾ります。しかし、裏切りと霧を利用した策略に見事にハマったパルス軍は初戦で大敗し、王都まで引き下がる事になります。ここで、王太子アルスラーンは軍からはぐれてしまい、更に裏切り者に命まで追い込まれる戦いにさらされます。だが、そこにかろうじて、ダリューンと呼ばれる元万騎長(マルズバーン)がかけつけ、二人の間に入ることで事なき事を得ます。そしてアルスラーンとダリューンは戦場から離れ戦場近くのある一人の男のもとに向かいます。その男はアルスラーンの父親である王の勘気をこうむり隠棲生活を送る元宮廷秘書官ナルサスです。彼は謀臣にふさわしい能力を持ちますが、個人の武力もかなりのものであります。三国志演義で例えるなら、ダリューンは趙雲子龍、ナルサスは諸葛孔明(三国志演義の最高の智者)の智謀に武は姜維伯約の武(姜維の智だと作品で描かれるナルサスのイメージに足りなさを感じます。姜維の武は趙雲に劣るけれど、そこそこに戦えるという意味)です。まさに先程のダリューンの王太子救出は趙雲子龍の阿戸救出を彷彿します。王の勘気をこうむっているナルサスは中々、アルスラーンの仲間になりませんが、アルスラーンのある一言で仲間になりました。そしてそこでナルサスに仕えているエラムというアルスラーンに年齢に近い男性も仲間になり、裏切り者の追っ手をかわします。この間にも大戦争は一応の終結に向かい、パルス王都陥落。アルスラーンと3人の仲間は王都付近で潜伏をして、王都の情報収集を図ります。パルス国を裏切った者はまだ亡くなっていない王太子を釣り出すために、パルスの村を1つ焼き殺す事を行動に移し、そのことを近隣に触れて回ります。しかし、智謀では上をいくナルサスは当然、気が付きアルスラーンに報せます。ナルサスの助言はどこの村を焼くかを教えたことです。この後のアルスラーンや仲間の活躍、パルス国の奪還の物語は漫画をご覧になってください。先ほど、三国志演義の登場人物に例えましたが、アルスラーンこそ、劉備玄徳を想像させる気の弱い(優しい)ところがあります。ただ、孔明や趙雲を従えた劉備ですら、中国の3分の1の領土しか持ち得ませんでした。アルスラーンは更に立派に大きく成長するのでしょうか?乞うご期待!!