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「家族」の定義を考えさせられる漫画
吸血鬼VS人間という世界観の中での物語。
「進撃の巨人」「寄生獣」「東京喰種」等のハラハラドキドキする漫画と似ているものがあるが、「終わりのセラフ」は真ん中の柱に「家族」というテーマがある。
世界が崩壊し、人類滅亡の危機、そんな中、血を求める吸血鬼は人間の子供を保護するという名目で拉致する。主人公の優も、家族に捨てられ入っていた孤児院の仲間と共に吸血鬼の世界へと連れて行かれた。血を吸われ、ろくな食事も取れない現状に痺れを切らし、同い年の親友ミカエラと皆で脱出する計画を立てるが、それは失敗に終わり、逃げきれたのは優たった一人だった。
家族に捨てられ、孤児院の仲間を失い、誰も信用出来なくなった優。ただ吸血鬼への復讐を考えて生きていこうとするが、吸血鬼殲滅部隊の月鬼ノ組で新しい仲間や家族に出会い、復讐から“家族を守るため”に戦い続けようと、考え方が変わる。
吸血鬼と戦いながら、人間は人間同士で裏切り合う。誰を信じる?人間?吸血鬼?本当の黒幕は……?そんな世界で家族をただただ信じようとする、優の強い意志に心打たれるストーリーとなっている。
伏線の多さ、展開のはやさにドギドキワクワクし、感動を味わいたいのなら、この漫画!!