プライベート・ライアン

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プライベート・ライアン
10

戦争の在り方

すごい映画を見せられた。
まずノルマンディー上陸作戦を描いた冒頭20分。
ここから目が離せない。
戦争のリアルさがめちゃめちゃ伝わってくる。
内蔵や手足が普通に飛び散り、海も血に染まり、とにかく生々しい。
「ママー!」と叫ぶ兵士もなんともリアル。
緊張感、恐怖感、絶望感、悲壮感…。
戦争とはこういうものだと分かる演出に、冒頭から度肝抜かれた。この時点で「この作品は(良い意味で)ヤバい」って思った。
スティーヴン・スピルバーグ恐るべし。

その後は本題のライアン二等兵を見つけに行く話になる。
探している過程も良かったが、合流してからのドイツ軍を向かえて戦うシーンは、これまた凄い。
こんなに緊張感があるシーンを作り出せる作品は、なかなかない。
戦争は数の差が圧倒的有利っていうけど、本当にそうだなって分かる。
次々に死んでいく仲間を見て、ほんとにキツかった…。
なんて無慈悲なんだろう。

ラストシーン
「無駄にするな…しっかり生きろ」。
はとても印象的だった。
強く生きたくなるセリフだ。

善悪もない。
ただただ見せられる悲惨な戦い。
メッセージ性があるかと言われたら、
よく分からないけど、一つ言えることは、

これが戦争なんだ。

と分かる素晴らしい作品でした。