ウォールフラワー / The Perks of Being a Wallflower

milktea_victorのレビュー・評価・感想

ウォールフラワー / The Perks of Being a Wallflower
10

最高の青春映画

物語は小説家志望の主人公チャーリーが高校に入学したところから始まります。入学初日に友達はできず、仲良くなれたのは国語の先生だけ。そんなチャーリーはある日学校のアメフトの試合を見に行き、そこで明るく自由奔放なパトリックと出会います。その出会いをきっかけに仲間ができる、というのが大まかな流れです。
この作品は、陰キャの主人公に友達ができて楽しく過ごせました、なんて単純で安っぽい作品ではありません。現実と同じく、主人公やパトリックを含め登場人物はトラウマやコンプレックスを抱えており、楽しい面、良い面だけではない心の複雑さが感じられて作品に深み、厚みを出しています。そういったディティールへのこだわりがリアリティを生み、この王道のストーリーを至高の作品へと昇華させています。
楽しいこともあるし誰かを傷つけたり傷ついたりすることもある思春期の難しさを感じたとともに、かけがえのない仲間とともに友情を深め、チャレンジして、成長していく様は自由で万能感を感じるほどの青春だと思います。もう二度と取り戻せないあの頃の青春に浸りたいときに見たい作品でした。また、この作品のメインヒロインはエマ・ワトソン演じるサムなのですが、超美人なエマ・ワトソンを見るだけでも価値があります。