読みたい泣ける競馬漫画の金字塔『みどりのマキバオー』
Cygames開発の競馬をモデルとした育成アプリゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』が、2021年4月のモバイルゲーム売上ランキングで世界3位にランクインするなど、競馬への関心が高まっています。
「ウマ娘」をやっている人や競馬好きの人に競馬漫画の金字塔と言われる『みどりのマキバオー』をおすすめしたいと思います。
主人公のマキバオーは、体が小さくて鼻が大きい、ロバのような姿をした白馬。
あるとき母のミドリコが牧場の借金返済のために金持ち牧場に買われてしまい、追いかけていきます。
道中、親分肌となるネズミのチュウ兵衛と出会い「うんこたれ蔵」と名付けられた仔馬は、さまざまな困難を経て母親と再会し、自らも競走馬の道に進むことを決意します。
そしてライバル馬「カスケード」らライバルと出会い、競走馬「ミドリマキバオー」として成長していきます。
作風はギャグタッチで、マキバオーの口癖は「んあー」など、間の抜けたキャラクターです。
母を探す森の中で、途中で腹を空かせた野犬に遭遇するものの、尻を噛まれた際に馬糞を口に流し込んで撃退するなど、腹を抱えて笑ってしまう場面がたくさんあります。
でも、走ることだけは大真面目で、思わず涙してしまうシーンも多いです。
特に泣けるのは12巻の有馬記念で、カスケードとの勝負で初めて勝つ場面です。
カスケードは病気を発症しており、実力を発揮できない状態で、有馬記念が最後のレース出場になっていました。
最終コーナーからゴール前でカスケードは失速。
マキバオーは現実のカスケードだけでなく、脳裏に焼き付いた、常に自分の前を走るカスケードの影もゴールで抜き去り、1着でゴールします。カスケードも、マキバオーもどちらも応援してしまうシーンでした。
セリフも胸に残る物が多く、マキバオーの「だから走るのよね……抜かれるとくやしいけど抜くのはうれしい……だから どうせならうれしい思いすんのね……」など、素直な表現の言葉が読んでいて心に突き刺さります。
競馬に関心のある方など、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。解説が多くてわかりやすいので、競馬入門にもおすすめです。