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強さをの中にあるモノ
秋田書店からの連載漫画『グラップラー刃牙』。
グラップラー刃牙の魅力のひとつといえばまさに戦闘シーンであろう。
「漢」達が拳ひとつで戦い、単純明快にとにかく誰が最強の「漢」であるか競うという漫画である。
男子ならだれもが通るであろう強さとはという表現が非常に独特なタッチの絵で描かれているのが最大の魅力だ。
様々な格闘家が東京ドームの地下に設立された闘技場に集結し、そこでトーナメント方式で戦いは行われる。
ある者は敗れ、ある者は勝ち進んでいく。
プロレスラーやボクサー、中国拳法からヤクザまで様々な力自慢や格闘技経験者から最強を求めて集い、殴り合いが行われるまさに今でいう地下格闘技の走りである。
この戦闘の描写が最大のウリでありまさにリアルで激しく痛々しく、読みながら思わず顔をしかめてしまい胸の鼓動を感じてしまいそうなほどである。
しかし、ただ殴り合いの描写だけではなく、一人ひとりのバックボーンやなぜ戦わなきゃいけないのか、その意味を考えさせられるシーンなども多々ある。
父親の為、弟の為、道場を守る為、お金の為、名誉の為などキャラが一人ひとり立っているからこそ感情が入り、こんなにも興奮し熱くさせられる作品なのだろう。
男子に生まれたのなら一度は読んで頂きたい漫画のひとつである。