蜘蛛ですが、なにか?

蜘蛛ですが、なにか?

『蜘蛛ですが、なにか?』とは、馬場翁が『小説家になろう』に投稿したweb小説である。KADOKAWAからライトノベルが発売、その後、漫画化・アニメ化された。2021年8月にはシリーズ累計発行部数が430万部を突破している。女子高生だった前世の記憶を持って、蜘蛛に転生した主人公が成長していく過程を描く。作中に張り巡らされた多くの伏線の謎が解き明かされていく展開は、非常に魅力的である。

sanacyan1001z9のレビュー・評価・感想

蜘蛛ですが、なにか?
10

少し変わった異世界転生

異世界転生のマンガやアニメは多数ありますが、転生して人間でない場合はドラゴンなど分かりやすく活躍できそうなキャラになるのですが、まさかの蜘蛛という地味な選択。
同じクラスの同級生も転生しているのですが、転生した場所がダンジョン地下深くの蜘蛛の巣にいる単なる1匹だったため、会うことは無い状態でストーリーは進みます。
最初は弱い状態だったのが知恵でどうにか生き延びながらレベルアップして強くなっていくのが爽快で面白いところです。
通常の蜘蛛だとすぐに死んでしまうようなイベントをクリアしながら地上を目指していく内に蜘蛛なんだけど人間味があるところが少し滑稽でありながら、頑張っている姿に応援したくなります。
ストーリーが進むと転生前はイジメられていた女子高生であったことも分かると、とてもイジメにあってるような性格じゃあ無いように感じて、死ぬ気になれば出来るんだなという意味も含まれているように感じました。
転生で良くある特別なスキルはあるあるなのですが、進化していく内に「不死」などのスキルも手に入れて無敵だと思ったスキルに意外な落し穴があったり展開が早く、上げ下げも激しくて飽きさせないストーリー展開で一気読みするのに向いているタイプのマンガでした。
アニメ化もされていますが、マンガよりも主人公の蜘蛛に照準を合わせてストーリーが進んでいくので他の同級生は出なくて管理者Dだけでも良かったくらいの内容で爽快感はアニメの方があるのかなという印象です。