魔法が使えない脳筋版ハリー・◯ッター
甲本一先生の初連載漫画。初めて表紙を見た時は完全にハリーポッターだと思いました。魔法の世界に杖、そして有名な制服のデザイン。全てがハリーポッターを連想させるものだらけで、「これは怒られないのか…?」と素朴に思ったことを覚えています。魔法が使えることが当たり前の世界、主人公マッシュルには魔力がありません。魔法界では魔力がない人間は殺処分という厳しい世界のため、義父のレグロは人里離れた森の中でマッシュルを育てていました。マッシュルは筋トレ漬けの毎日を長年送っていましたが、シュークリームに目がなく限定品を買うために街に出てしまいます。魔力がある人間には皆顔に独特なアザがあるのですが、もちろんマッシュルにそのアザはありません。アザのないマッシュルに気づいた市民に通報され自宅に魔法警察が来てしまいます。義父が殴られた状況を見たマッシュルは激怒。長年鍛え上げた驚異的な身体能力で魔法警察を圧倒させました。魔法警察のコールマンはある取引を持ち出します。それは魔法学校に入り、「神覚者」というもっとも優秀な生徒に選ばれろというものでした。義父との平和な生活のためマッシュルは魔法学校への入学を決意します(もちろん魔法は使えません。アザもないので入学の際は描いて偽造しました)。
魔法での戦闘シーンもとても迫力がありますが、この漫画の面白いところは魔法バトルとクセのあるマッシュルの性格です。マッシュルは相手がどんな魔法を使ってきても無表情。悪者と認識した相手は問答無用で筋力でねじ伏せます。そして本当にマイペースなため新しい敵や仲間が出てくるたびにマッシュルの攻撃方法やその性格に総ツッコミが入ります。そんなギャグ要素強めなところにも注目して読んでもらいたいです。