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真実はどこにあるのか
あらすじ
2009年1月15日、1549便の飛行機がバードストライクによって両エンジン停止。空港に引き返すことは難しいと判断した機長はやむなくハドソン川に着水。乗組員・乗客、誰一人死者を出さなかった。そのため、この事故を「ハドソン川の奇跡」と称し、全米に知れ渡ることとなった事故のドキュメンタリー映画である。
機長は一夜にしてヒーローとして各種メディアが取り扱ったが、後日行われた事故調査委員会で予期せぬ報告を受けた。それは再度事故と同じ状況でシュミレートを行ったところ、近隣の空港に着陸できた、ということであった。あえて川に着水させたことで、155人の命を危険にさらしたのではないか?と働きかけられる。機長はヒーローなのか、否か。
レビュー
あまりに有名な事故が題材のため、見るまではあまり期待していなかった。しかし、あの事故にこんな側面があったのか、と驚かされる内容になっている。機長が自分の判断は間違っていなかったと断言できる人物だったら、ここまでの面白みはなかったが、一人の機長が担うには重すぎる責任を背負い、自信・葛藤・不安……さまざまな感情が描かれている。この作品を通じて、責任とは何かを考えるきっかけとなった。