ダンス・ダンス・ダンスール

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ダンス・ダンス・ダンスール
9

大注目”男子バレエ”漫画

「恋文日和(1999−2004)」や「溺れるナイフ(2004−2013)」など、映像化もされた大人気少女漫画の作者であるジョージ朝倉が2015年からビッグコミックスピリッツで連載している「ダンス・ダンス・ダンスール」がとにかく面白い。
主人公の村尾潤平がバレエに出会い、ライバル達と切磋琢磨し成長していく言わば王道熱血ストーリーなのだが、主人公のバレエに対する想いや葛藤をバレエの演目に込めた表現が圧巻で、漫画を読んでいるのに目の前で観劇をしているような気持ちにさせられる、今一番熱量のある青春漫画だ。
個性豊かな登場人物も多いが、特に2大ヒロインの五代 都(ごだい みやこ)と生川 夏姫(おいかわ なつき)を紹介したい。五代都は主人公潤平の学校に転校し、潤平をバレエに誘った張本人である。自身も幼少期からバレエを習っており、性格は面倒見がよく愛想が良い。そして女の子らしいふわっとした笑顔が印象的だ。もう一人のヒロイン生川夏姫は潤平や都も通うバレエスクールの代表の娘で、彼女ももちろん幼少期からバレエを習っている。常にしかめっ面でツンツンしており、真面目な性格だがとても才能があり、代表の娘という境遇に甘んじる事のない努力家である。
対照的な二人のヒロインと潤平の恋愛も本作の見どころである。バレエ演目中のドラマティックな心理描写や師弟関係、ライバルとの切磋琢磨など見どころの多い本作。是非一度読んで欲しい漫画だ。