アニメ制作の熱さとロマン
SHIROBAKOというアニメは、簡単に言うと「アニメを作るアニメ」です。
本作品の主人公・宮森あおいは学生時代からアニメ制作に興味を持ち、卒業後、武蔵野アニメーションの制作進行としてアニメづくりに励んでいましたが、具体的な目標を持つことができないでいました。
高校時代に所属していたアニメーション同好会のメンバーと商業のアニメを作るという大きな夢はありましたが、それを実現させることができず、気づけば二年半が過ぎていた……。といったところから本作品は始まります。
物語が進んでいくにつれ、アニメ業界の忙しさや作品を作る厳しさを知り、それと同時に作品を完成させる意味や面白さを知り成長していく主人公。
この作品の面白さはそういった、「作品を作る面白さ」というものを知ることができるという点だと感じます。
登場人物もとてもユニークで、主人公の同好会時代のメンバーや、過去の作品で大炎上したトラウマを抱える監督、3DCG化が進む現場に葛藤を抱くアニメーターなど、様々な人物が登場します。
先ほど主人公は宮森あおいと書きましたが、他の全ての登場人物一人一人が主人公と言っても差し支えないような、ストーリー、ドラマ、人間性を持っています。
全ての人間が聖人、超人ではなく、良い意味でダメな部分が多々ある「人間臭さ」が感じられるのもこの作品の良い所だとおもいます。
リアルなアニメ制作の現場を感じたい人や、アニメが好きだという人は特に楽しめる作品だと思います。