ニッチで専門的過ぎるマンガです!
とにかく、この作者の仏教・キリスト教の専門的とも言える知識には脱帽します。
大学で専門的に勉強してきたか、手塚治虫作品・聖書を詳しく読んでいないと、どこが可笑しいのかがわからないほど専門的過ぎるマンガです。
仏教、とりわけゴータマ・シッタルダの生い立ちから弟子にいたるまで、様々な逸話を全て「笑い」に変えています。
そしてキリスト。
聖書も新約だけではなく旧約聖書まで読み込んでいないと出てこない人物や教え、そして新約聖書に出てくるキリストの起こした奇跡。石をパンに変えたり、逆にパンを石に変えてしまったりと、「知っている」人でないと笑えないことばかりが全てネタとなって出てきます。
大家さんやご近所さんにブッダやキリストであるということを隠して節約しながら生活していく様が描かれていますが、ブッダが非常に節約家であったり、キリストがジョニー・デップに似ているとまで描ききる作者の無謀さ。
これを読んだお坊さんや神父さん、牧師さん達はどう受け止めるのかがとても知りたいです。
「非常識だ!」と怒る聖職者もいるとは思うのですが、14巻まで単行本は出版されているし、映画化までされるというのだから、どこからもクレームは出ていないようです。
そして「知っている」人達は、「不謹慎かも」とちょっと背徳刊を抱えつつ、つい笑ってしまうのです。
一般の人たちは、本当におもしろいと思っているのか?とも思いますが、限定本まで出ているので人気はあるようです。
一度、本当にお坊さんや牧師さんではなく神父さんに感想を聞いてみたい作品です。