あの世のことを楽しく学べる漫画
太った閻魔に鬼畜な副官、かわいい鬼に天然な鬼、いろんな鬼がいて今日もあの世は大騒ぎ!
この作品は、あの世を題材にしたもので、地獄のことがよくわかりつつも笑える作品になっています。主人公は鬼灯という閻魔の副官で、迷惑な亡者の対処をしたり、新人に各部署の説明、現世への視察なんかをしています。スケベな神獣、ムキムキになりたい義経、ちょっと残念な桃太郎、濃いキャラもいれば、なかなか目立てないキャラまで、様々な人たちによって地獄は今日も過ぎていきます。
書かれている地獄の内容も作者が勝手に作ったものだけではなく、ちゃんとした資料からとってきているし、単行本のほうでは巻末に説明などが詳しく入っているので、気になれば自分で調べてもいいし、物語としては、説明が多くなり過ぎない程度にまとめられているので、楽しく読むことができると思います。私は、芥子というキャラがお気に入りです。彼女はかちかち山のウサギという設定で、狸に対して並々ならぬ恨みを持っているので、狸という言葉を聞いただけで豹変してしまいます。普段の無表情から、一気に変わるそのぶっ飛び感が好きです。ウサギなのにライオンに勝ったり、櫂(船を漕ぐための道具)を使って戦うシーンも好きです。読んでみたらはまると思うので読んでみてください。