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深く思いがこみ上げます。
世界的に有名な歌手、エルトン・ジョンの半生を描いた作品。もちろん実話で、彼の苦悩があってこその作品であるだけに深く感じるものがあります。
この映画を見て、改めて彼の曲やパフォーマンスの素晴らしさを実感するとともに、背景にある人生を考えると彼の曲が非常に深いものであると感じました。
幼少期から秀でた才能があるという部分では、正直「なんだ、もともと才能があったのか…」という思いが少々。しかし、人生全体を見てみると、両親からの愛情が薄かったり、同性愛者なゆえに思うような恋愛が出来なかったり、その苦しさというのは計り知れないものだと思いました。特に、両親からの冷酷な言葉や態度にどれだけ追い詰められたことか…想像もつきません。
そんな中で生きてこられた事は“スゴい”なんて軽い言葉では表せない大きなものがあります。
映画終盤までつらい気持ちで見ていましたが、デビュー前から組んでいた友人といまだに唯一無二の関係である事、人生のパートナーを見つけ子育てをしている事など、現在は幸せである事を本当にうれしく思えました。
彼のコンサートも、この映画を見る前と後では全く違うものに見えると思います。