自分のために生きたいと思わせてくれるような作品
まず、この映画を見終わって初めに感じたことは、
『何か新しいことを始めるより、今まで継続してきたことをやめることのほうが多くの勇気がいる』ということです。
さらにこの映画で『やめる』ことの対象は「ちょっと今から仕事やめてくる」とタイトルにもあるように、仕事なのです。
自分の人生にかかわる仕事をやめるということは、とても簡単なことではありません。
先の見えない真っ暗闇に飛び込むようなものだと思います。
この映画の主人公である青山(工藤 阿須加)は、いわゆるブラック企業に勤務しており、ノルマ・長時間労働・上司からのパワハラに精神が追いつめられる日々を送っていました。そんな日々を送っていた青山は、ある日疲労のあまり駅で電車にはねられそうになってしまうのですが、そんな青山を助けたのは幼馴染のヤマモト(福士 蒼汰)と名乗る男でした。しかし青山はヤマモトのことを覚えていませんでしたが、ヤマモトの強引なペースに乗せられ一緒に過ごすようになりました。
そこから始まるストーリーなのですが、青山はどのようにして『仕事』という一種の呪いから抜け出すことができるのか、そしてヤマモトという男はいったい何者なのか、ストーリーが進むにつれ分かっていきます。そして最後にはとてもすっきりした気持ちになりました。
自分の人生を見つめなおして、今からの人生を自分のために生きたいと思えるような作品でした。