BANANA FISH / バナナフィッシュ

BANANA FISH / バナナフィッシュ

『BANANA FISH(バナナフィッシュ)』とは、『別冊少女コミック』で連載されていた吉田秋生によるバイオレンスサスペンス漫画。1980年代のニューヨークを舞台に、バナナフィッシュというドラッグをめぐる、ストリートキッズ、アッシュの戦いを描く。ハードな抗争を繰り広げる一方、孤高に生きてきたアッシュが英二との友情を通して人間らしさや愛を覚えていく姿が描かれている。かねてより名作として人気を博していたが、2018年に吉田秋生40周年プロジェクトでアニメ化され、人気が再燃した。

hidanen4のレビュー・評価・感想

BANANA FISH / バナナフィッシュ
8

ニューヨークの抗争と政治が絡むストーリーに目が離せない!

漫画に関しては1985年連載開始と古いものになるですが、最近友人の勧めでアニメを見始めて、すっかり世界観にハマってしまいました。
「N.Y.」でストリートギャングのボスであるアッシュという17歳の少年が「バナナフィッシュ」という薬物をめぐる事件に巻き込まれ、どんどん深みにハマっていくストーリーとなっているのですが、話のテンポもよく、また、チャイニーズ系、黒人、マフィアなどが絡み合って、この「バナナフィッシュ」の正体を明かしていくといった内容も見事にハマっていると思います。
特に中盤からはマフィアと政治介入といった裏事情がストーリーに盛り込まれていくので、どんどん広がりを見せてくれます。
また、設定として面白いのが、主人公のアッシュと日本から来たジャーナリストの卵の青年「エイジ」の友情、愛情が作中で描かれているのも、視点としては珍しいと思います。
実際に海外ドラマでもギャング系のものがいくつかありますが、アジア人と白人が手を組むといったことは少ないので、アニメならではの世界観が目新しいです。若干ボーイズラブや同性愛の描写もあるので、大人向けのアニメにはなりますが、ストーリーにさらなる深みを与えてくれるので展開が気になりつつ楽しめます。
どちらかというとハッピーエンドではない終わり方なので、見ている間は感情の振り幅も大きく、アッシュとエイジの友情にほっこりしつつ2人の置かれた状況に緊張感もある良作であると思います。
男性向けというよりはどちらかというと女性の方が向いている作品であると思うので、海外ドラマ好きの方にはぜひお勧めしたいです。