漫画『アオハライド』レビュー
様々な環境や心情に左右されながらも、高校生たちが恋愛も含めて成長していくストーリーが描かれています。
初恋から始まり、家庭環境、学校での集団生活、恋愛、友情、胸が締め付けられるような辛い場面もありますが、誰もがこんな青春時代や高校生活を送りたくなります。
見どころとしては特に、恋愛で味わう“男女のあと1ミリの距離”の表現や、自分以外の家庭の事情に踏み込めずもどかしい思いをするしかない主人公や友人たちの描かれ方、高校生ならではの前向きな気持ちで全力疾走が出来てしまうフレッシュさ、真面目で誠実な男子が自分の恋を優先させようとするも、結局目の前の相手の事を想った言動を取ってしまうジレンマなど、他にも多くの見どころがあるのですが、この年代でしか味わえないようなシーンの描かれ方が読者の心にとても響きます。
「主人公の想いが実りますように」と願わずにはいられない気持ちが大人にも芽生えるはずです。
この漫画を読んでいると、「もし自分に子供が出来た時に、こんな学生生活を送ってほしいな」という気持ちになります。「我が子が女の子だったら、『浴衣を着て花火大会に行きたい』なんて言われた時には髪型やメイクまでやってあげたくなるな」という想像まで出来ました。
読み終えた後には、心がほっこりします。大人も子供も楽しめる恋愛漫画です。