孤高の侍から手段を問わない鬼への変化
名実ともに対馬の侍であった境井仁は、汚い手や誉れに背く戦いを唾棄していました。しかし、対馬を占領した蒙古兵(モンゴル兵)と少数の自軍との苛烈な戦いを経て、民を守り対馬の平和を取り戻すためには闇討ち、毒、爆弾などの手段を選らばざるを得なくなります。
闇討ちを教えて仁の新たな道を開いた“ゆな”という女性とその弟“たか”を筆頭に、仲間が生まれます。必死の思いで、蒙古兵に捕らわれた恩師(であり地頭の伯父上)を助けます。その道中や恩師を助けた後も、力を貸してくれた仲間が無残にも蒙古兵に殺されさり、仁を裏切ったりします。それでも対馬のために仁は戦い続け、遂には蒙古兵のボスであるコトゥ・ハーンを打ち破ります。
多くの犠牲を伴いながらも最後まで対馬のために戦い尽くした仁。しかし、犠牲者を減らすことに重きを置いた戦い方をする仁と、武士としての誇りに重きを置いた戦い方を選ぶ伯父上は道を違えます。対馬を守った英雄は、手段を問わない人殺しをした人物として侍から追われる身となってしまい、物語が終わります。
仁にとって大切な人たちと袂を分かち、命が奪われていく辛さが身に迫るストーリーには何度も心が締め付けられました。ですが、幸せだけで終わる大円団でないところがリアルで、最後まで変わっていく仁に感情移入してゲームをプレイすることができました。戦い方が、正攻法の剣だけでなく闇討ちや毒、爆弾など選択肢が多いので、戦略を練って進むのも面白くてとても良かったです!