映画 ビリギャル

映画 ビリギャル

『ビリギャル』とは、2015年に公開された映画である。原作は、塾講師の坪田信貴による実話にもとづいた小説『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』の実写映画版。偏差値30のギャル・さやかが慶応義塾大学の現役合格を勝ち取るまでを描く。主人公のさやかを有村架純、さやかと伴奏する塾講師の坪田を伊藤淳史が演じる。興行収入は28億を超え、有村架純は本作で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した。

suzuki0のレビュー・評価・感想

映画 ビリギャル
8

絶対無理なことを成し遂げた女子高生の奇跡の物語

有村架純さんがギャル役で主演を務められたことが新鮮な映画でもあります。
偏差値40の状態から慶応大学へ合格するまでの受験映画です。タイトルの通り、ギャルで成績は学年でビリのさやか。髪の毛は金髪で、塾に通うときもミニスカにキャミソール姿と、勉強するときの格好にしては派手な印象でした。有村さんのイメージとして“清楚な普通の女の子”が頭の中に先行してしまいますが、さすが大物女優!ギャルの役も見事に演じておられました。
さやかの父は、野球に励む弟にばかり愛情を注いで、さやかが慶応大学を目指すことをはなから不可能だと決めつけてしまいます。学校の先生も、さやかの慶応大学合格を信じてはいませんでした。そんな中で、さやかの母と塾講師の先生だけは、ずっとさやかの合格を信じてくれました。講師役の伊藤淳史さんは好演でしたね。心から熱い気持ちを持ってさやかに接する演技は、まるで本当の先生と生徒のようでした。
「絶対に不可能」だと言われたことをさやかが成し遂げるまでの過程が、涙を誘いました。特に成績がなかなか伸びずE判定だったときは、私もさやかのことが心配になりました。自暴自棄になって泣きながら母に抱きつく場面は、受験を経験したことのある人なら誰でも胸にくるものがあると思います。
「“絶対に不可能”なことは、ない。諦めなければ、たいていの目標は達成できるんだ」と、この映画は教えてくれました。