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殺人鬼に心動かされるとは…。
物語は、連続バラバラ殺人事件の容疑者の女『品川真珠』と、児童相談所職員で男気がある性格の男『夏目アラタ』が出会うところから始まります。
なぜ猟奇的殺人を犯したのか?どのような生い立ちなのか?そもそも人を殺したのか?
そういった色々な疑問の答えを知りたいと思い探る夏目アラタと、そんな思いを逆手に取り自分に有利な展開へと持ち込む品川真珠の心理戦が繰り広げられていきます。
設定から想像すると品川真珠の闇や過去を暴いていくだけのお話かと思うのですが、実際は違います!
想像とは裏腹に、品川真珠と接していくうちに『夏目アラタ』の心の奥底に眠っていた感情があらわになっていくんです。
夏目アラタが心を開いていくのに従って品川真珠も少しずつ夏目アラタに懐いていき、信頼関係が深まっていく様子は読んでいてドキドキします。
あとはやっぱり絵がとても綺麗です。
品川真珠はコロコロ表情が変わるキャラクターなので見ていて飽きなくて、たまにその変顔にクスッと笑わされることもあります。
そして、あらすじを読んだだけでは伝わらない猟奇的殺人鬼ならではの“凄み”のようなものが伝わってきます!
私はそんな調子で1巻を読んだ時点で気づいたら全巻買っていました(笑)。