人生と家族と料理にスパイスを!
挫折した男が新しい仕事、生活を始める中で『本当に大切なものは何か』を模索し、気づいていく。よくある素材のテーマを「料理」「音楽」というスパイスを加える事で、とびっきりの一皿に仕上げた美味しい映画!
とにかく料理の美味しそうなこと!バターたっぷり、チーズたっぷり、深夜やダイエット中の人は見てはいけません。作中に出てくる料理「クーバノ」や「ベニエ」が食べたくて食べたくてレシピをネットで探しまくったくらいです。
エンディングに出てくるチーズサンドを作る風景は必見。「次の日作ろう」って思わず思ってしまいます。
作中のSNSの使われ方も秀逸。SNSの闇と光を見事に表現しています。
監督と主人公を同時にこなすジョン・ファヴローの才能には感服だし、さりげない役柄で沢山の大物キャストが勢ぞろい。そんな豪華キャストの中で、息子パーシーを演じた子役のエム・ジェイ・アンソニーの自然体の演技は素晴らしいの一言。少年と子供を行き来する微妙な心理を見事に演じていました。
そして男気溢れるジョン・レグザイモ演じるマーティンもカッコいいです!
そしてもう一つの魅力、音楽も最高のキューバンミュージックが盛りだくさん。料理しながら聴けば主人公カール・キャスパー並みの名コックになった気分になれます。食の大切さ、が改めて問われる近頃。私も家族の食事を日々作っていますが、「真摯に、楽しく、食べてくれる人を想い、そして美味しい料理を作る」ことを改めて気づかされた、そんな素晴らしい映画です。