ドリームハウス / Dream House

ドリームハウス / Dream House

『ドリームハウス』(原題:Dream House)とは、2011年に公開されたアメリカ合衆国のサイコスリラー映画である。家族との平穏な生活を求めて出版社を退職した編集者ウィル・エイテンテンが、移り住んだ郊外の一軒家で直面する恐ろしい真実を描く。
物語は、ウィルの娘が窓の外に不審な男を目撃したことから動き出す。不穏な気配を感じる中、自宅の地下室に忍び込んでいた若者グループから、その家が過去に家族皆殺し事件が起きた場所であることを告げられる。ウィルは事件の真相を追い、容疑者とされる父親ピーター・ウォードの行方を探るが、警察や隣人のアンは一様に口を閉ざす。しかし、精神病院を訪れたウィルは、鏡に映る自分自身の姿が探していたピーター・ウォードその人であることを突きつけられる。ウィル・エイテンテンという名は、凄惨な事件のショックから現実逃避するために彼が作り出した虚像であり、温かい家庭生活はすべて彼の脳内が作り出した幻覚であった。
現実と向き合ったウィルは、隣人アンの助けを借りて5年前の事件の記憶を呼び起こす。真犯人はアンを殺害しようとした彼女の夫ジャックであり、雇われた殺し屋が家を間違えてウォード家を襲撃したのが事の真相であった。再来したジャックらとの死闘の末、炎に包まれる家から脱出したウィルは、亡き妻リビーの導きにより生き続ける決意を固める。後日、ピーター・ウォードとして再生した彼は、自らの体験を綴った著書『DREAM HOUSE』を出版し、物語は幕を閉じる。

kei_55468のレビュー・評価・感想

ドリームハウス / Dream House
6

念願の我が家に一歩足を踏み入れると…。

アメリカにて2011年に公開されたサイコスリラー映画です。ダニエル=クレイグ演じるウィル=エイテンテンは、敏腕編集者を早期退職し、郊外に念願のマイホームを購入します。愛する妻リビー=エイテンテン(レイチェル=ワイズ)と、可愛い娘2人と共に、家族水入らずの穏やかな時間を過ごすはずが、購入したマイホームで次々に不可解な出来事が起こります。どこかよそよそしい隣人たち、深夜に繰り広げられる怪しい集会など、枚挙に暇がない程に恐ろしい出来事が重なり、物語前半部分で描かれる美しい風景描写や家族との温かな会話、明るい未来への展望はどこへやら、一気にサイコスリラー映画へと様変わりしてしまいます。主人公を演じるダニエル=クレイグが、「ドリームハウス」に隠された秘密を解き明かすにつれ、柔和な表情から笑顔の無い、緊張した面持ちへと切り替わる演技がとても素晴らしいです。また、劇中に何度か、反射する鏡や窓の描写が織り交ぜられており、「現実」と「幻覚」の境が意図的に分かりにくくなっております。こうした描写が連続し、登場人物たちの瞳を通した世界が「現実」となり展開が複雑になることで、単純なサイコスリラー映画とは一線を画していると言えます。謎が謎を呼ぶ中、主人公たち家族は「ドリームハウス」とどう向き合うのでしょう。意外な結末に驚くこと間違いなしです。