勇気が出てくる作品
この話は、王様候補の男の子が王様に選ばれるために、様々な困難を乗り越えていく作品です。主人公のボッジは、生まれつき耳が聞こえません。そのため周りの人からは馬鹿にされたり、お母さんからも「あなたは王様には向いていない」と言われてしまったりします。腹違いの弟には殺されそうになったり、かなり不遇な運命をたどります。修行のためにお城から出た際には、お城の兵士に崖から突き落とされてしまいます。味方から裏切られたショックで立ち直れなかったボッジですが、唯一の味方である「カゲ」に励まされて元気を取り戻します。そのあと知り合ったデスパーさんのおかげで、ボッジは戦うことができるようになります。今まで逃げることしかできなかったボッジが、戦いを経て、一人前の王様候補になっていくという物語です。僕は途中までしか読んでいないのですが、登場人物の優しさやあたたかさには涙が出そうになります。冷酷無情に見えたお母さんも、ボッジを危険な目に合わせたくないという描写が見えて感動しました。強敵が出て心が折れそうな場面では、仲間同士が声をかけあっていて、応援したくなりました。主人公のボッジは低身長で聴覚障害持ちなのに、いろんな困難に立ち向かっていくところを読んでいると、僕自身も勇気が出てきます。いろんな人に薦めたい作品です。