10
これまでの怪獣映画とは違う「シン・ゴジラ」
1954年に東宝によって製作された作品「ゴジラ」を、同じ東宝が2016年に全く新しい作品として製作したものである。
「シン・ゴジラ」は、「現実対虚構」というキャッチコピーが付けられているとおり、これまでのゴジラ作品とは違って視聴者に現実味を感じさせる作品に仕上がっている。ゴジラが実際に日本に出現したら政府はどのような政策を取るのか、街はどのような被害を受けるのか…。細部までリアリティ重視で描かれており、非常に見応えがある。
大まかなあらすじとしては、東京湾から大量の水蒸気が噴き出し東京湾アクアラインで事故が起きる。その原因を、日本政府は海底火山だと推測して対策を進めていく。しかし、矢口官房副長官だけは、国民のSNSや動画等から“東京湾には何らかの巨大生物がいる”と仮定する。「そんなものはありえない」と矢口を嘲笑する内閣。だが、まさにその瞬間テレビニュースで流れたのは、東京湾から勢い良く飛び出す巨大生物の尻尾だった。唖然とする総理大臣達だったが、国民の不安を払拭するため大臣はすぐさま緊急記者会見を行う。「巨大生物が陸に上がる可能性はありません」。そんな会見をよそに巨大生物は日本列島に上陸し、東京は一変して混乱に陥る。ここから、巨大不明生物対日本政府の戦いが始まるのだった。