岡崎体育の魅力は“ネタ系の曲”だけじゃない
岡崎体育と言えば、“Music Videoあるある”を題材にした『MUSIC VIDEO』で有名ですよね。「カメラ目線で歩きながら歌う」や「無意味に分身する」など、MVのあるあるを面白おかしく歌って大ヒットしました。その影響から、「おもしろ系のミュージシャンなんだな」と思っている方も多いと思います。
2016年5月にデビューした岡崎さんですが、自分のジャンルを“盆地系テクノ”と名付けています。テクノ、という名の通り、テクノサウンドが得意です。おもしろ系の歌ばかりのイメージですが、実は高い音楽性や繊細な歌詞を書くことで有名なミュージシャンなんです。
例えば、『MUSIC VIDEO』が収録されている【BASIN TECHNO】というアルバムに『スペツナズ』という曲があります。スペツナズはロシアにある特殊部隊の名前。つまり、戦争を題材にした曲です。“散弾”や“地雷原”など、戦時中と思われる状況を描写しながら、そこでもがき生きる人々の声を、もの悲しく心をえぐるようなメロディに乗せています。
また、岡崎さんの韻の踏み方も評価が高いです。JINROさんとコラボした曲『割る!』は、ラッパーや他のミュージシャンの方からも好評を得ており、後にMONKEY MAJIKさんなど、有名アーティストともコラボ楽曲を出している実力派なんです。
他にも、岡崎さんはアニメ『舟を編む』や『ポケモン』の主題歌を担当されており、言葉選びや世界観の作り方に定評があります。
“一発屋”だったり“ネタ系”などと言われてしまいがちですが、多くの名曲を生み出している岡崎体育。もちろん、おもしろ系の曲も彼にしか創れない魅力的な音楽ですが、ネタ系岡崎体育しか知らない方は、岡崎体育の“真面目な曲”を聴くことで、ギャップも相まって彼に引き込まれていくことでしょう。
少しでも気になった方は、一聴の価値ありです。