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ファンタジー×グルメ漫画
ダンジョン下層部へ主人公の妹を急ぎ救出しに向かわなければならないが、探索のための食材を準備する資金はないためにダンジョン内のモンスターを食しながら進んでいくという異色のグルメ漫画。
それだけ聞くとゲテモノ系かと思うが、うまく現実にも置き換えられるような設定に持っていく作者のアイディアに脱帽する。
主人公のパーティーがぽやぽやしているが、かなりガッツリ作り込んだ世界観の中で展開されているファンタジー×グルメ漫画。
話が進むごとに内容の重みは増して行くが、絶妙な空気感やギャグで楽しく読み進めて行くことができる。
絵も巧いので見ていて惚れ惚れするような絵作りに引き込まれる。
登場人物それぞれの人物像が相当作り込まれているので、それぞれの倫理観や価値観の違いにハッとさせられる。
また、そこがユーモラスに描かれているので、何度でも読み飽きることがなくいろいろな発見があって面白い。
作者の短編集も読んだが、ご都合主義のファンタジーではなく、その世界の中で生きている人々を描くのが本当に巧いと思う。
複雑に組み込まれた伏線もどのように回収されて行くのかが楽しみで、早く読みたい気持ちとまだまだ話が続いて欲しい気持ちが合わさって複雑です。