読んでいて幸せな気分になります
作品の内容は、タイトルそのままです。現世で死んだ主人公は、死ぬ前にプレイしていた乙女ゲームの世界に転生してしまいますが、その転生先が、ゲーム内で主人公に様々な嫌がらせを行う悪役令嬢の子供時代でした。その悪役令嬢が最後に破滅してしまうことを知っている主人公はそうならないように頑張るといった内容です。
この作品の登場人物達は基本的に、人間関係などのなんらかのトラブルを抱えています。主人公はそんな人たち一人一人のいいところを見つけ、身分による区別もせず、また自分の身分におごることもなく友達のような感じで親しくなっていきます。破滅フラグ回避という目標があるのですが、主人公は基本的に馬鹿で楽観的なので、あまり暗くなることもなくお話が進んでいきます。それぞれの友達との話も心が温まります。
いわゆる転生系のお話は、基本的に転生した先の世界で現世の知識を使ったり、なんらかの特殊な力をその時点で得たりして、どんどん持ち上げられるといった内容は多いのですが、この作品では全くそんなことは無いです。この世界でも魔法というものはありますが、主人公の魔力は最低クラス、現世の知識もこのゲームに関すること以外はほぼ使うことはないので、今までこういった転生系の作品が合わなかったという方に是非見てもらいたいです。