ショーシャンクの空に / The Shawshank Redemption

ショーシャンクの空に / The Shawshank Redemption

『ショーシャンクの空に』とは、1992年にアメリカ合衆国で制作されたヒューマン・ドラマ映画である。1940年代のメイン州ポートランドを舞台に、妻とその愛人を殺したとして逮捕されたアンドリュー・デュフレーンと、刑務所で出会った囚人のエリス・ボイド・レディング。寡黙で真面目な銀行員だったアンドリューは、ショーシャンク刑務所へ収監された後も自らの力で希望を切り開き、エリス・ボイド・レディングも、アンドリューとの出会いで人生が大きく変わることとなる。ラストシーンでの大どんでん返しが話題を呼んだ人気作だ。

apolostar2のレビュー・評価・感想

ショーシャンクの空に / The Shawshank Redemption
9

他人から絶対に奪われないもの、それは”希望”

【あらすじ】
主人公のアンドリュー・ディフレーン(以下、アンディー)は、無実を主張するものの不倫をしている妻を殺害した容疑によって有罪判決を受ける。
冤罪によってアンディーは、ショーシャンク刑務所へと収監されることになった。
そこで、アンディーは同じ囚人達による嫌がらせや看守による横暴を受けつつもそれらに耐えていた。アンディーがそれらに耐えることができた理由は、アンディーの信念にあった。

【レビュー】
スティーブン・キングは、本来ホラー小説家として有名になった人ですが、こと映像化された作品においては、ホラー作品よりも「スタンドバイミー」や「グリーンマイル」のように人間ドラマを描いた作品の方が評価が高かったりします。「ショーシャンクの空に」もその一つです。
なんとなんとこの映画、実は序盤から重要な伏線を張っているんですが、さすがにこの伏線には気づかないです。
物語自体はアンディーと“レッド”の仲間達との交流を中心に、アンディーの刑務所内の様子を描いていきます。
序盤は他の囚人達による嫌がらせとの戦いがあり、その後、所長を含めた看守達の税金対策を指南することで刑務所内での立場を確立していきます。その中で、アンディーは調達屋であるレッドにロックハンマーと“リタ・ヘイワース”の調達を依頼します。この二つこそが物語における重要なアイテムなのです。
そうして刑務所で所長達から優遇される立場を得たアンディーは、所長の力を利用して冤罪であることを証明しようとします。しかし、所長にとってアンディーは自分の財産を守るのに必要な存在であるため、アンディーを手放そうとはしません。
そのことを理解したアンディーはある計画を実行することを決意します。

アンディーが苦しい刑務所生活を乗り切れた理由、それは、希望を捨てないことでした。心の中の希望、それは誰からも奪われることはない。そう言ってアンディーは様々な苦難を乗り越えていきます。
この物語の本質は、原題にもある通り“救済”です。それこそがアンディーの言う、心の中の希望なのです。希望を持ち続けることによって苦難を乗り越えていく様子を描いています。
人間にとって大切なことは何か、それを教えてくれる物語です。