実在する心霊スポット「犬鳴村」を題材とした邦画
本作品は、福岡県に実際に存在する心霊スポット「犬鳴村」を題材とした、ドキュメント形式の映画です。
あるカップルがデジカメで撮影しながら、心霊スポットを進んでいく描写から始まります。
福岡県の犬鳴峠という山道の途中にある「犬鳴隧道」と呼ばれる怪しげなトンネルの向こうには、日本憲法が通用しない場所、いわゆる無法地帯である「犬鳴村」が存在するということで、面白がって訪れる人も少なくありませんでした。
冒頭のカップルもそうですが、肝試しスポットとして、若者たちに知られているようです。
真っ暗なトンネルの先には、
いかにも怪しい…うっそうとした木々に囲まれた、廃屋が浮かび上がる。
村の様子を動画で配信するつもりなのか、撮影をしながら、村の奥へと進んでいくカップル。
ボロボロの小屋に入り、撮影を続けていたカップルに、謎の影が忍び寄る…。
と、冒頭をご説明させて頂きましたが、全体を通して、残念に思いました。
都市伝説にもなっているほど有名な心霊スポットなので、心霊写真のようないわゆる「見えない恐怖」や、怨念のような呪詛が体験できる作品かと期待していました。
実際、エンドロールに「写っちゃった」らしいんですが、どうもこじつけっぽく、私も少しだけ霊感がありますが心霊的な恐怖は何も感じませんでした。
ネタバレになりますが、最後の方に出てくる女性の怪物は失笑ものでした(笑)。
コメディ??と思えるくらいの、滑稽なドッキリといった印象。
恐怖を煽るつもりが、笑いを誘うという残念な結果に。
怖いもの見たさに映画館に行った人は、本当に可哀そうに思います。
ホラー映画とは思えない出来の悪さ。
わけのわからない家族ドラマも相まって、全体的に薄い内容。
どれが人間で、どれが怪物なのかもわからないまま、伏線も回収されずに終了してしまった。
シーンカットが多く、全体的に話がわかりにくい。例えるならば、「本当にあった〇い話」の長編、といった感じでしょうか。
個人的には、暇つぶしにもなりませんでした。
「B級ホラー風映画」をどうしても見たい!という方は、どうぞ。
これは、ホラー映画ではありません(笑)。