君のことが大大大大大好きな100人の彼女 / 100カノ

君のことが大大大大大好きな100人の彼女 / 100カノ

『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』とは、原作を中村力斗、作画を野澤ゆき子が担当する恋愛コメディ漫画、およびそれを原作とするアニメ作品。原作は『週刊ヤングジャンプ』にて連載されており、『少年ジャンプ+』でも配信されている。中学卒業までに100人の女性に告白してはふられてきた主人公の愛城恋太郎が、高校生になってから次々に100人の「運命の人」に出会い、彼女達全員と本気で付き合うことになるという「負けヒロインなし」の一夫多妻ラブコメディ。

hutamaruo0のレビュー・評価・感想

君のことが大大大大大好きな100人の彼女 / 100カノ
9

ヒロインが100人!?

まず、簡単にこの漫画のあらすじを説明したいと思います。
この物語は、中学生で主人公の愛城 恋太郎(あいじょう れんたろう)が卒業前に一人の女子生徒に告白して振られるというシーンから始まります。
恋太郎は今まで告白してきた人数がこれで100人目であり、同時にこれで振られた回数も100回目。
まさに史上最悪にモテない男の子となりました。
決して顔が悪いというわけでもないのですが、女子からは“優しいけどちょっと…”という評価で振られ続けて来ました。
その後、何の気なしに近くの神社に赴いた恋太郎は「高校では彼女ができますように」と願います。
すると突然賽銭から老けたおじさんの顔が登場し、そのおじさんは唖然としている恋太郎に自分は神だと語りかけてきます。
その神が言うには、「人が生まれた時には定められていることがある。それは‘‘最高の恋愛パートナー‘‘というもの。運命の人がいる」…。
運命の人とは、出会った瞬間に好きという気持ちが溢れ出し、男の場合は徐々に好きになり、女はその場ですぐに恋に落ちる仕組みらしく、端的に言うと一目惚れのことです。
その運命の人とは定められた時期に必ず出会うようになっていて、恋太郎にとってはそれが高校生の時なのだと言います。
しかもその人数がなんと『100人』と告げられます。
喜ぶ恋太郎はその後高校生となり、意気揚々と廊下を歩いていると二人の女子生徒とぶつかります。
その娘たちが運命の相手(ヒロイン)となります。
神から言われた通りに女の子二人はすぐ恋太郎に告白しますが、そんなことが初めての恋太郎は決めかねて返事の期日を明日にしてもらうことにしました。
悩んだ末にもう一度神社に足を運び、神にどうにかならないかと問いますが、返ってきた返答は残酷なもので、
「本来ならば運命の人は人生に一人だけ。もし運命の人と出会い、その運命の人と愛し合い幸せになることができなければ、近いうちに不幸になり死ぬ定めにある」と言うのです。
つまり恋太郎が二人のうちのどちらか一方と付き合えば、もうひとりの子は死んでしまうということになります。
これを聞いた恋太郎は絶望しながらも二人を助けるため、幸せにするために両方と付き合う決断をします。
果たして恋太郎と彼女たちの運命は如何に…!?といったのが今作の物語になります。

主人公の恋太郎が次々と彼女を増やし、その過程を描くこの作品ですが、私は非常に面白いと思います。
物語としてはとてもシンプルで読みやすく、ハーレム物なのですがシリアスな展開もほとんどなく、色んな女の子と付き合うという斬新な設定にもかかわらず恋愛におけるドロドロとした昼ドラ展開もありません。
こういったハーレム主人公というのは、元来の作品であれば優柔不断でどっちつかずな態度をとるキャラが多いですが、恋太郎の場合、付き合った子・運命の相手と分かった子ならその場で攻略にかかり、とことん愛し命すらも投げ出してしまいそうな気持ちのいいキャラになっています。登場人物が全員優しい性格なので、ヒロインも「恋太郎ならばいくら恋人が増えようと構わない」と明言してしまうぐらい器が大きいです。それがこの作品を魅力的にしている要因の一つだと私は思います。
どんどんとヒロインが増えて賑やかになっていく様子は見ていてほっこりします。一度読んで見ても損をしない作品となっています。
ちなみにこの『君の大大大大大好きな100人の彼女』。ニコニコ漫画というアプリで1話から更新されている分まで無料で読めるので、試しに読んでみたいという方は是非いかがでしょうか。