怒涛の三時間!笑い驚き、感動してまた笑う
きっと、うまくいく。初めて見たインド映画です。インド映画は時間が長いというのは耳にしたことがありましたが、約三時間の映画という事実がまず最初の驚きでした。ですが、三時間という長さを感じさせないほど、内容がとても濃いです。しかも、何でもないような会話たちが意外なところで伏線として回収されるさまは、見ていて爽快です。そして肝心のストーリーは、お金持ちの家から来た、変わり者のランチョー。生まれた時に職を決められ、夢がありつつも逆らえないファルハーン。苦しい家庭事情を抱え、プレッシャーに苦しむラージュー。この三人の、大学生活とその十年後が舞台です。大学卒業を機にランチョーは、大学時代に交流のあった人たちとの関わりを一切絶ってしまいます。しかし十年後、ファルハーンとラージューのもとに同級生から“ランチョーの居場所がわかった”と連絡がきて、行方不明の彼を探しに行くのです。その道中に、大学生活の回想が入ります。ランチョーとファルハーン、ラージューの三人は、大学で何度も学長に呼び出される悪友でした。それというのも、学長は何事も人に勝つこと・一番になることをモットーとしている人で、人生を競争と考えないランチョーを中心とする三人と真っ向から対立していたからです。この学長対三人のバトルから、学長が大勢の前でとんだ恥をかかされ大笑いしたり、ラージューが命の危機に瀕して呆然としたりします。いつの間にか自分まで、この悪友たちと気持ちを同じくして見ていました。そんな時を共に乗り越え固い絆で結ばれた親友を、遂にファルハーンとラージューは見つけたと思いました。ところが、彼らが見つけたと思ったランチョーは、彼らが知っていたランチョーではなかったのです。この時から、本当の彼を早く知りたくてうずうずします。しかし、ここもまだまだ序盤なんです。彼らの笑いあり涙ありの青春と、ランチョーをめぐる謎が明かされる時の痛快な気持ちをぜひ味わってみてください。