椿三十郎

椿三十郎

『椿三十郎』は、黒澤明監督による1962年に公開された日本映画である。前年に公開された 『用心棒』の続編的作品とされる。原作は山本周五郎の『日々平安』。脚本は黒澤明、小国英雄と菊島隆三の共同執筆。主演は前作に引き続き三船敏郎がつとめている。
舞台はとある城下町。流れ者の浪人である椿三十郎(つばきさんじゅうろう)は、お家騒動で町が揺れている中、上役を告発したものの逆に窮地に陥っていた改革派の若侍達の密議の場に居合わせてしまう。そして持ち前のユーモアと知略を駆使し、その凄腕を以てして、若くて真面目で陰謀術数に疎い彼らに加担することになる。
30人の相手を斬り倒す殺陣や、街道の外れで行われる敵方の用心棒との壮絶な一騎打ち、特にポンプを使って表現した圧巻の血しぶきのシーンが特に話題になった。そしてこれらのシーンは後の時代劇映画にも大きな影響を与えている。
キネマ旬報ベスト・テン第5位。2007年には同じ脚本を利用して、織田裕二主演にて再映画化された。

nyny3594のレビュー・評価・感想

椿三十郎
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椿三十郎リメイク版

とにかく、何から何まで全てダメ。オリジナル版と同じ脚本を使いながら、なぜここまで出来が違うのか。不思議としか言いようのない作品。才能の違いと言ってしまえばそれまでだが、それにしてもここまで酷いとは想像を超えている。言いたくはないですが、昔の映画界のレベルと今の映画界のレベルが、天と地ほどの差がある、としか言いようがない。悲しい現実を見せられて、唖然とするばかりで、口から出るのは怒りと愚痴ばかり。記者会見で主演が織田裕二と聞いた時点で嫌な予感はしていた。この時点で失敗は約束されていたも同然。世界のミフネと織田裕二。初めから勝負にならない。その他のキャスティングもことごとく失敗。見るも無残で開いた口がふさがらないとは、このこと。テレビ育ちの今時の俳優のレベルの低さには、前々から怒りを感じていたが、テレビで見るのはタダで済むが、映画は高い料金を取る。お客を失望させるのは日本映画界にダメージを与えることになるだろう。私は誰にも負けないくらいの大の映画ファンだ。その私が激怒するほどお粗末なこの作品は、黒澤明に対しても無礼であり、許しがたい。今の日本の芸能界がこのままだと、世界最悪のレベルになるのは時間の問題だろう。今の芸能界には本当にスターがいない。かろうじて、渡辺謙と真田広之だけ。あとは学芸会レベル。情けない、の一言。今は大変な時期だが、芸能界を変えるにはいい機会かもしれない。在庫一掃セール。