個性と関係性が面白い
実在の文豪たちをキャラクター化して展開するストーリーですが、文豪の伝記のようなものではなく、別物として楽しめます。
名前を見ると、学校や、どこかで見聞きしている文豪たちの名前が出てくるので、なんとなく乗っかりやすい上に、堅苦しくないのが良いと思います。
それぞれが持つ「異能」という特殊能力に、実際の文豪の作品名などが付けられているのも面白く、それぞれのキャラクターの言葉遣いが、個性を出しているのも面白いです。
作者が巧みに登場人物の関係性や、難しそうでいてきれいな言葉をちりばめているところに、アニメ作品でありながら、文学的な品や価値を見ることが出来ると思います。
ストーリーとしては、武装探偵社とマフィア、そして他組織のバトルで進行するのですが、根底に流れる横浜愛を感じるところが、洒落た作品になっているところなのでは、と感じます。
キャラクターそれぞれの内面がきちんとあり、作中の何気ない言葉や動作に表れているところも好きですし、お互いの関係性も面白いところです。
また、師弟関係やライバル関係も細やかに描かれていて、お互いが思い合う内面が感じられる行動の描写も文学的価値、というもののように感じます。
ただ戦うだけではなく、協力したり、理解したりという共存を見せるのも、この作品の好きなところです。
アニメの音楽なども、とても素敵だと思います。