海底47m / 47 Meters Down

海底47m / 47 Meters Down

『海底47m』(原題: 『47 Meters Down』)は、2017年に公開されたイギリス・アメリカ合作のパニックホラー映画。興行収入は6230万米ドル。監督はスリラー映画を主戦場とする英国人脚本家のヨハネス・ロバーツ。旅行先のメキシコ湾で、檻の中からサメを見る「ケージダイビング」に挑戦したケイト(演:クレア・ホルト)とリサ(演:マンディ・ムーア)姉妹が恐ろしい事態に追い込まれる。一般的にサメ映画はサメに焦点を当てたものが多いが、本作は深海世界の恐怖に焦点を当てたことが特徴である。

saikaのレビュー・評価・感想

海底47m / 47 Meters Down
7

恐怖!サメ映画!のはずだったが....

「海底47m」は、2017年にイギリスで製作された映画である。
単刀直入にどんな映画かというと、サメの恐ろしさを描いた映画だ。
サメと聞くと多くの人は恐怖の感情を抱くに違いない。サメが人を襲う映画や、実際にサメに襲われるニュースなどの影響によるところが大きいだろう。実際に。人を食らうサメがいることも事実だ。
この映画では、休暇でメキシコを訪れたケイトとリサという2人の女性がケージ・ダイビングに挑戦するのだが、トラブルが発生し、海底でサメの恐怖と闘っていく姿が描かれており、純粋にサメの恐怖が伝わってくる内容となっている。
しかし、それだけにとどまらなかったのがこの映画に高評価を与えたい理由の一つでもある。ネタバレになるのだが、「夢オチ」のような展開がこの映画にはあったのである。つまり、サメから救われたと思ったはずが、実はそれはその人の幻覚だったという展開だ。
詳しく説明しよう。ケージ・ダイビングのケーブルが切れて海底で身動きのできなくなったリサとケイト。解決を図ろうとしているところで海上の船より予備の酸素タンクが投入される。しかし、酸素タンクを追加使用するのは「窒素酔い」の危険を伴う行為であり、あまりおすすめできない方法だったのだ。窒素酔いになると幻覚や幻聴の症状が現れるという。追加の酸素タンクを使用し、窒素酔いを起こしたリサが、自身が海底から救われる幻覚を見ていたという展開が終盤に訪れ、一視聴者としては面白さの極みだったわけである。
ストレートにサメの恐怖を描きつつも変化球で「幻覚」という要素も盛り込んでいる映画で、新鮮な面白さがあった。