魂のゆくえ

魂のゆくえ

『魂のゆくえ』(たましいのゆくえ)とは、2017年に公開されたアメリカの映画。自らの信仰心に疑いを抱くようになった牧師の姿を通じ、現代における信仰者のあり方について問い直したドラマ映画となっており、監督を務めたポール・シュレイダーは「本作が自分の人生の集大成的な作品である」と述べている。主演はイーサン・ホークとアマンダ・サイフリッドらが務め、彼らの演技力にも高い評判が集まった。また、公開翌年の2018年には第91回アカデミー賞において、脚本賞にノミネートされた。
ニューヨークの小さな教会で責任者を務めるエルンスト・トラー牧師は、かつて従軍牧師を務めていたが、自身が軍への入隊を勧めた息子を目の前で失ったという経験があった。ある日、トラーは環境保護活動家の夫を持つ女性・メアリーと出会う。メアリーに頼まれて夫と話をしてみるトラーだが、この夫の自死を機に、トラーの思想や信仰心は、根底から大きく変わっていくのであった。

anime_newのレビュー・評価・感想

魂のゆくえ
6

スローで不思議な映画で謎めいた世界

イーサン・ホークの独特な世界観を楽しみたくて鑑賞しました。主演のイーサン・ホークはキリスト教会の牧師役。息子が従軍中のイランで戦死、妻とも別居中である彼は、ある日教会に通っているメアリーに頼まれて、夫のカウンセリングを行います。環境保護の活動に身を投じている彼は、妻が妊娠中にも関わらず環境破壊が進む未来に子どもが生まれてくることには絶望しかないと、妻の妊娠を喜ぼうともせず、うつ状態です。そんな彼を牧師としてカウンセリングしていたのですが、そんな努力もむなしく、あるカウンセリングの日、彼は自殺をしてしまいました。以来、牧師本人も環境保全問題に興味を持ち、教会や献金者(環境破壊に加担するエネルギー会社)、経済や政治に反感を抱くようになります。最終的には、彼は教会の250周年のイベントの際に自爆テロを決心し、実践直前だったのですが、メアリーがイベントに来場したことで、考え直します。聖書からの引用が多く、理念もキリスト教的でしたので、日本人には難しいかと思いますが、考え方がぶっ飛んでいて、逆に楽しめると思います。また、イーサン・ホークは表情が暗く、常に自分を戒めている様子が現れており、渋くてかっこよかったです。