キュンキュンが止まらない
天涯孤独な女子高生の照と、金髪公務員の黒崎との恋愛模様がたまらなくキュンキュンします。
照の心の支えであるDAISYが実は黒崎だという真実に辿り着くまでの距離感と、DAISYの正体を知ってから縮まった2人のそれが、とてもゆっくり進展していくので、ドキドキが止まらないです。2人のやりとりはコントのようなものも多いのですが、照がピンチのときはいつも黒崎が、黒崎が思い悩んだら照が、決まってお互いを支えている姿が尊いです。
いつも守られているばかりのように見える照ですが、逆に照の存在のおかげで黒崎が過去を乗り越えていく姿が、2人の絆の深さを感じさせてくれます。そんな2人の周りにいる大人や友達がとても温かくて、照と黒崎の人望の厚さが伺えます。
でも、ただ甘いだけの恋愛漫画じゃないところが電撃デイジーの魅力だと思います。ハッキング、コンピューターウイルス、機密データなど、少女漫画にしては珍しい世界観で、大人が読んでもとても読み応えがあります。2人の恋愛を邪魔する存在(恋のライバル)が出てくるのではなく、2人にとって大事な人の死であったり、その原因を作ってしまった黒崎の過去が、2人に試練を与えていて、すごく深い内容です。
照と黒崎がなかなか進展しない、あの距離感を作り上げた作者は天才だと思います。