人類の存続をテーマにした長編大作
人類対巨人という構図から始まって、そこから人民対権力、さらに民族対民族というように、同じ作品でありながら戦う対象がどんどん変化している点、そしてそれらの繋がりが物語の最初から一本の糸を通したかのようにスムーズにつながっている点が構成的に圧巻です。原作は漫画で、物語の終盤までその面白さは減ることはなく、ますます面白い展開になっています。
同作はアニメにも展開されていますが、アニメでは巨人の迫力が存分に表現されていて、見ている人を一気に進撃ワールドに引き込みます。豪華声優陣が揃っていることもこの作品の魅力を引き立てています。この作品はただ単にどのキャラがかっこいい、などに止まらず人生を生きる上での大切なメッセージもたくさん感じ取れるものです。例えば、主人公が属する兵団の団長が兵士を励ます演説は胸に刺さるものがあります。
生きる意味とはなんなのか、この残酷な世界に抗う術とは、などなど巨人のいないこの現実世界を生きる上でも通じる力を与えてくれます。クライマックスではいよいよ主人公たち以外の人類は絶滅するのか、というところです。まだ最後まで読めていないので、今後の展開が楽しみです。