ヲタクに恋は難しい / ヲタ恋

『ヲタクに恋は難しい』とは、2014年4月からpixivに投稿され、2015年11月から2021年7月までウェブコミック配信サイト『comic POOL』(pixiv・一迅社共同)で連載された、ふじたによるラブコメディ漫画である。2015年4月からは一迅社から書籍化、コミックスは全11巻刊行された。累計発行部数は2021年時点で電子版を含み1,200万部を突破した。10巻ではODA付特装版が発売された。
物語は腐女子の桃瀬成海(ももせなるみ)と、ゲームヲタクの二藤宏崇(にとうひろたか)のヲタク同士の恋愛を描いている。
2014年には「次にくるマンガ大賞」の本にしてほしいWebマンガ部門で第1位を獲得し、2015年「このマンガがすごい!」のオンナ編で第1位となった。また2017年「Webマンガ総選挙」の一般部門でも第1位を獲得した。テレビアニメは2018年4月から6月まで放送され、桃瀬成海の声を伊達朱里紗、二藤宏崇の声を伊東健人が担当した。実写映画は2020年2月7日に公開され、成海役を高畑充希、宏崇役を山﨑賢人が演じた。

kkk333のレビュー・評価・感想

ヲタクに恋は難しい / ヲタ恋
9

アニメ ヲタクに恋は難しい レビュー

この作品は世間的にはあまり良いものとして見られていないヲタクに焦点を当てた作品で、重度のゲームヲタク(通称ゲーヲタ)の宏嵩と、腐女子(ボーイズラブと呼ばれる男性同士の恋愛を好む女性)である成海との一風変わった恋愛の様子を描いている。
普通のカップルならば休日は映画を見に行ったり、レジャースポットに行ったりとデートをするのだが、このカップルはここぞとばかりに自分たちの趣味に没頭する(通称ヲタ活)。また作中では樺倉太郎、小柳花子という二人の会社の先輩であり、ヲタク同士のカップルが登場するが、そのカップルとのダブルデートはオンラインゲームという点もこの作品の「らしさ」である。
成海と花子は腐女子であることを他人には隠していたり、自分の趣味を彼氏に押し付け、それがきっかけで喧嘩になるなど、実際のヲタクにみられる特徴をとにかくポジティブに描いてるのがこの作品の最大の特徴だ。おそらくそのように描くことでヲタクの人にもそうでない人にも、ヲタクであることに対する否定的な考えを変えたいという思いがあるのを私は感じた。
花子と成海がBLものの作品をどちらが攻めか受けかでもめるところや、宏嵩がヲタクっぽい口調や言葉遣いで話すといった、本当のヲタクにしかわからないようなネタがヲタクでない人でも笑えるのもこの作品の良い点である。