アニメ ヲタクに恋は難しい レビュー
この作品は世間的にはあまり良いものとして見られていないヲタクに焦点を当てた作品で、重度のゲームヲタク(通称ゲーヲタ)の宏嵩と、腐女子(ボーイズラブと呼ばれる男性同士の恋愛を好む女性)である成海との一風変わった恋愛の様子を描いている。
普通のカップルならば休日は映画を見に行ったり、レジャースポットに行ったりとデートをするのだが、このカップルはここぞとばかりに自分たちの趣味に没頭する(通称ヲタ活)。また作中では樺倉太郎、小柳花子という二人の会社の先輩であり、ヲタク同士のカップルが登場するが、そのカップルとのダブルデートはオンラインゲームという点もこの作品の「らしさ」である。
成海と花子は腐女子であることを他人には隠していたり、自分の趣味を彼氏に押し付け、それがきっかけで喧嘩になるなど、実際のヲタクにみられる特徴をとにかくポジティブに描いてるのがこの作品の最大の特徴だ。おそらくそのように描くことでヲタクの人にもそうでない人にも、ヲタクであることに対する否定的な考えを変えたいという思いがあるのを私は感じた。
花子と成海がBLものの作品をどちらが攻めか受けかでもめるところや、宏嵩がヲタクっぽい口調や言葉遣いで話すといった、本当のヲタクにしかわからないようなネタがヲタクでない人でも笑えるのもこの作品の良い点である。