日本の漫画史上に残る作品
携帯電話もそれほど普及していなかった時代、漫画は今以上に身近なものでした。面白い作品ほどクラス中で話題になり、単行本の貸し借りは日常茶飯事でした。この作品は30代半ばの自分にとって、まさにど真ん中の世代です。しかし…当時は流し読み程度でした。語り継がれる名シーン、名ゼリフはいくつか覚えていたものの、周りがいい作品と呼ぶから自分もそんな感じだったかなぁと思う程度の感想でした。後世に残しておきたい名作漫画ベスト100みたいなタイトルの番組を見ていた時、TOP10入りしていたこの作品を見て、以前偶然ネットで見かけた【花道と流川の握手しているようなカット】が頭をよぎり、あれはどういう意味なんだろう?と、気になりだしたら止まらない性格上、すぐに漫画をレンタルできるお店へ駆け込みました。アニメも少し見ていたことも相まって、様々な名シーンが素敵な声優さん達の声で脳内に再生されていきます。そして、この名シーンはこんな前後のストーリーがあったのか、ここまで熱くなれる試合があったのか、とあの頃を思い出し後悔半分、わくわく半分。物語が進むにつれ、まさに手が止まらなくなる圧巻の展開です。そしてあのカットの意味を知った時、年甲斐もなく、胸の奥からからこみ上げるような涙が溢れていました。当時は珍しかったバスケットボールを題材にした作品に、ヤンキー生徒の青春ドラマ。今でも、そしてこれからも語り継がれていくであろう最高に熱くなれる作品です。