誰もが抱える悩みに寄り添い、「きっと、うまくいく」と元気を与えてくれる作品
エンジニアになることを期待され、父親に頭が上がらないファルハーン(マドハヴァン)。経済的に苦しい家庭に生まれ、成績も金銭面もぎりぎりで大学に通うラージュー(シャルマン・ジョシ)。彼ら2人はインドのエリート工科大学で、決して自分の信念を曲げない、好奇心と探求心旺盛な主人公ランチョー(アーミル・カーン)に出会う。
ランチョーを中心に巻き起こる様々なヒューマンストーリーを、彼らの学生時代と、ランチョーが姿を消した10年後の世界とを行き来しながら、テンポ良く描いた作品。
3時間弱と映画としては少々長めだが、それを感じさせないくらいの面白さ。コメディ要素あり、インド映画らしいミュージカル調の歌って踊るシーンあり、喜びも悲しみも含んだ感動のシーンありで退屈しない話の構成になっている。
友だちや恋人、お金、勉学、仕事等、誰もが経験したことがあるような、人生の天秤にかけられないものに関する悩みに、思わず自分を重ね合わせながら見てしまう。この映画を見た人はきっと、自分にとって大切なものは何かを自分自身に問い、”all is well(きっと、うまくいく)"という合言葉を胸に、自分の信念に向かうモチベーションをかきたてられるだろう。