南條愛乃

uh-roncha19のレビュー・評価・感想

南條愛乃
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南條愛乃の楽曲がもつ魅力とは

声優、fripSideのボーカル、そしてソロ名義でも活躍しています。透明感のある歌声と、声優活動を通して培われた演技力によって、激しい曲から静かな曲まで、幅広い曲調に合わせて歌声を使いわける実力を持っており、新しい作品をリリースするごとに成長を感じさせてくれます。多彩な作曲家たちが生み出した作品でも違和感を感じさせずに歌い上げ、彼女の持つ歌唱力は本物であると言えるでしょう。
作詞を手掛けることが多く、そこから垣間見える彼女自身の人生や価値観などが、ファンを引き付けています。1st アルバム「東京 3650/1」では、シングルとカップリングに起用された楽曲以外、全て自身が作詞を手掛けています。このアルバムからはタイトルにある通り、デビュー10年目という節目での彼女の経験や心情を強く感じることができます。ライブやラジオで語る彼女の楽曲に込めた思いやエピソードで心を打たれた方は多いでしょう。このアルバムに収録されている曲の一つである「Recording.」では、彼女のファンに向けた気持ちを歌っています。
2nd アルバム「Nのハコ」では、これまでの作品を通して知り合った人や、友人に作詞を依頼した楽曲が多く含まれており、彼女の周囲の人間から見た姿を楽しむことができます。
また、主要都市以外でもライブを行うといった試みからファンと一体になって活動を楽しむという姿勢が見られ、彼女のもつファンとの関わりを大事にするといった一面に惹かれてファンになる人も多いことでしょう。
歌声、楽曲、アルバム…作品すべてを通して、一見自分とは違う世界に住んでいると思える彼女を、身近に感じることができるという、独特の世界を楽しむことができます。
彼女が生み出す歌声だけでなく、歌詞にも心を打たれ、作品すべてから南條愛乃という人間を感じることができる。それが彼女の魅力です。