続編であり別作品
PS3/Xbox360から発売された「NieR RepliCant」「NieR Gestalt」の続編として今作は発売されています。
続編と銘打ってはいますが、舞台設定は前作の遥か未来の話で、ストーリーにおける直接的な繋がりは存在しません。
そのため、前作をやっていないと楽しめないわけではないので安心してプレイすることが出来ます。
前作でディレクターとして制作に携わっていたヨコオタロウ氏が今作はシナリオも手掛けています。
シナリオは彼が過去に政策に携わっていた作品の雰囲気を色濃く踏襲しており、言わば「リアルダークファンタジー」の世界観です。
世界観はフィクション、しかしその中で描かれるテーマはとことんリアルであり、哲学的であるというのが彼の作品の特徴です。
この作品の世界には人間は存在せず、人工生命、俗にいうアンドロイドが主要な登場人物です。
作られた存在であり、人間ではない彼らがいつしか心を宿らせ、そしてその心があるからこそ悩み苦しんでいくというストーリーとなっています。
また、ゲームシステムにもこだわりがあり、プレイヤーからは不評であった要素をあえて残しています。
しかしプレイしていけば、これは嫌がらせではなく、彼のこだわりの部分であるのだろうと納得のいく場面も存在しています。
海外でも高い評価を得ている今作は「心の在り方」にスポットがあてられたテーマとなっています。
癖のあるゲームシステム、重く苦しくも美しいストーリーによって得られる衝撃はプレイする人の心に深く印象を残すことでしょう。