疾走感と展開の意外性。アカデミー賞受賞も納得の作品。
話題を呼んだ韓国映画、パラサイト。私は普段韓国映画を見ることがなく、話題作ではありましたが興味はありませんでした。しかし、トレーラーの疾走感に興味を引かれ、公開数日後に観賞しました。
大まかなストーリを説明すると、半地下(韓国では所得の低い家族の多くが住んでいるそう)に住むキム一家の長男が、ひょんなことから富裕層のパク家の娘の家庭教師を務めることになる。パク家の「シンプルさ」に目を付け、あらゆる手口を使ってキム家長男だけでなく、長女、父親、母親もパク家のもとで働けるように仕向ける。しかも、元従事していた家政婦や専属運転手を陥れたりするなど手口は正当なものではなかった。さらにキム一家は家族でありながら他人のふりをしてパク家に従事していた。
パク家の外出中、キム一家は我が家のようにパク家で自由に過ごすが、突然、キム一家が陥れた元家政婦の女が「地下に忘れ物をしたので取りに来た」と訪ねてくる。そこからキム一家、パク一家の運命は大きく傾く。
前半は、コメディ調ですすめられているが、後半からはシリアスすぎる展開でとてもハラハラさせられた。観賞後は、疲労感すら感じたがテンポの良いストーリー展開と予想外の結末に2時間も観賞しているとは思えないほど時間が経つのが早く感じた。
暴力的なシーンがいくつかあるため、「話題作だから見に行こう!」という軽いノリでは見に行ってはいけない作品でもあった。これまで見てきた映画のなかでも最も印象に残る作品と言っても過言ではない。2度は見たいとは思わないが、必ず一回は観賞してほしい作品。