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特殊清掃人のリアル
特殊清掃人のリアルな体験談を漫画化。
世の中には様々な職業があるけれど、これは中でも超特殊なグループです。
特殊清掃人とは、独居老人が亡くなった場合の遺品整理や、ごみ屋敷の片付けなどの仕事を請け負う人のこと。ダークな世界の隙間産業ですね。いったいどんな世界なんだろう、という興味を掻き立てられて一気に読みました。
特に面白かったのは主人公が霊媒体質だということ。危険な部屋(連続して死人がでる部屋など)には危険を予知して足が動かない、最初の仕事で死者本人の髪の毛(!)を発見し、同情したばかりに霊を引き寄せて自宅に連れ帰ってしまうというエピソードは、実話としか思えません。
人間が死んだらこうなるんですね。主人公の奥さんもトラウマになり、大変な目にあうというオマケつき。家族も大変だ。
漫画家・沖田さんの軽いタッチの画風のおかげで、ダークなドロドロした感じは一切なく、たんたんと、かつサラッと読むことができるのでおススメです。独居老人は今後も増え続けるし、もしかしたら自分もこんな職業の人にお世話になる死に方をするのかも、と読み終わってふと思ったときが実は一番ゾッとしました。
いつ孤独死してもいいように、はき古したパンツは捨てておこう。