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終末旅行
タイトルに惹かれてAmazon Prime Videoで視聴しました。最初はほのぼのしたアニメだと思っていましたが、それだけではないと感じました。そう感じた理由は、登場人物として主人公のチトとユーリの2人しか出てこないことです。一言でこの作品を表すと、人のいない街をチトとユーリの2人が旅をする、という内容で、それだけを聞くととてもほのぼのしています。しかし、人がいない理由は度重なる戦争の結果であるという重い経緯が裏に潜んでいます。しかも、そのこと自体は作品内では断言されていません。そこがほのぼの系の他のアニメと全く違うような気がします。感覚で言うと『けものフレンズ』に近い感覚でした。
また、なぜ二人は旅しているのかという理由も、おじいさんから上を目指しなさいと言われたからでした。旅をしても救われるとは限らない、しかし救われるかもしれないという精神的に不安定な状態の中でも、楽しそうに懸命に生きている姿にグッときました。
アニメ版ではなく漫画版の最後では最上階にたどり着きますがそこには何もなく、そこでユーリの言った「生きるのは最高だったよね」という言葉が泣けます。またアニメ版はとても映像がきれいで音楽も良いので見やすいです。