BLAME! / ブラム

yukakoのレビュー・評価・感想

BLAME! / ブラム
8

こちらが元祖「マトリックス」

弐瓶 勉の原作漫画を映画にした作品。
簡単に言うと、遥か未来に、進化したネットワークが暴走し、極端な機械化による無作為な都市化が進み、どんどん建物だけが建てられ、街が人の手によらずに進化していく世界。人は機械に駆除される対象とされており、そんななか、不思議な主人公、霧亥(キリイ - Killy)が、人の味方となり、ネットワークにアクセスできる権利を持つ人間、『ネット端末遺伝子』を探す戦いを挑むという話。
その人間がいれば、ネットワークにアクセスし、機械化に干渉できるという理論。映画では詳細に語られてはいないが、主人公キリイは、ほぼサイボーグであり、ほぼ不老不死とのこと。
映画はこれからキリイが戦いを続けていく、というところで終わる。バトルや物語も、機械系や荒廃した世界観が好きな人にはたまらない作品となっている。見ている途中で、「あれ?マトリックスのパクリ?」と思うが、実はこちらの漫画作品の方が世に出た時期は早く、マトリックスの方がこの作品の影響を受けていると思われる。
この映画を見終わったとき、熱狂的なファンであろう一部の人が、拍手喝さいをしていたのは大変に珍しい光景であった。尚、個人的に私がファンである、声優「花澤香菜」が機械音声的な無機質な声で出演していたのはとても新鮮であった。