「残念」という魅力を持つキャラクターたちの掛け合いが楽しい
原作がライトノベルのこのアニメは、とにかく残念なキャラクターの多さが魅力です。
ストーリーは元引きこもりカズマ、駄女神アクア、中二病めぐみん、ドMダクネスがメインキャラクター。
カズマは死後の世界でアクアと出会い、アクアに死に方を散々馬鹿にされたのちに、魔王のいる異世界へ転生するかそのまま天国へ行くかを迫られます。ここでゲーム好きだったカズマは異世界転生を選択し、何か「一つ」を異世界に持っていっていいという条件の「一つ」にアクアを選ぶことで、自分を馬鹿にしたアクアを道連れに異世界へ転生します。
カズマは周囲から度々「クズマ」と呼称されますが、その理由の一つが「真の男女平等を目指す」という信条であり、女性からであれ叩かれたら叩き返す。女性だからといって一方的に許されるのはおかしい!という考えを公言し、実行する男であることです。
「女性から叩いたとはいえ、男が叩き返すのは…」と普通思ってしまう人の中でも「…これは仕方ないかも…」と思えてしまうほど、ヒロインたちがとにかく残念。
特に女神アクアは、自堕落な上に高慢で、ことあるごとにカズマを馬鹿にし煽るという悪癖を持つため「自業自得!」と感じることも。
そんなアクアは腐っても女神。戦闘力自体は微妙ですが、アンデッドに対しては無類の強さを誇ります。
仲間となるアークウィザードのめぐみんは、一日に一撃しか魔法を放てませんが、その威力は絶大。そして放った後は自分で立ち上がることもできないほど消耗し、動けなくなります。
クルセイダーのダクネスは、不器用すぎて敵に攻撃を当てることができませんが無類の頑丈さを持つ上、痛い目に合ったり辱めを受けることに喜ぶ変態でした。
そんな極端な仲間を率いるのが、クズマことカズマですが、その戦闘力といえばパーティー内で最弱。
幸運値が高いだけで超平凡な能力で、習得した攻撃スキル「狙撃」では、当てた敵がノーリアクションなこともしばしばで、ランダムで相手のアイテムを盗むスキル「スティール」ではなぜか女性のパンツばかりを引き当ててしまいという残念っぷり。
しかし、個々ではまるで話にならない4人を、カズマが作戦をたてアクア、めぐみん、ダクネスがそれぞれの強みを最大限に活かすことで、魔王軍の幹部を撃退するという偉業を成し遂げたりします。ただし、カズマは死ぬ。そしてまた生き返される。
メインキャラクターたちだけでなく、脇役の女性キャラクター、男性キャラクターもみなどこか残念で愉快な日常を演出します。