青春できる漫画
ダントツでお気に入りの漫画です。スポーツ漫画によくある、弱小校が下克上していくサクセスストーリーとは違って、主人公「沢村栄純」は都内屈指の強豪校である「青道高校」に入学します。そこでレギュラー入りを目指し、友人やライバル達と切磋琢磨していくのですが、選手それぞれの心情がしっかり描かれているので読者としては「あぁ、この努力報われてほしい…」なんて気持ちになります。私も読みながら、18人とかケチくさいこと言わずに全員レギュラー入りさせて欲しいとか無茶な事を真剣に願っていました。ライバル校の選手たちも同様に、かなり丁寧に掘り下げて描かれており、とても魅力的です。青道には勝ち進んでほしいけど、相手校の努力や決意も報われてほしい、何度もそんな気持ちになりました。試合中の描写もあまり省略せず一球一球描かれており、実際に応援席で試合を観ているようなジリジリとした緊張感があります。展開はフィクションならではの派手な爽快感というよりも、泥臭くてちょっと地味な感じのリアル寄りな試合運びの印象です。だからこそ手に汗握るというか、もどかしさにドキドキします。
甲子園が始まる時期になると1巻から読み返したくなる、そんな熱を帯びた漫画です。努力する姿が好きだったり、気持ち的に青春したい方におすすめです。