ダイヤのA / ダイヤのA actII

『ダイヤのA(エース)』とは、寺嶋裕二氏による日本の少年漫画作品である。『週刊少年マガジン』(講談社)にて2006年より連載されている高校野球を題材にした漫画作品である。
主人公は地方の中学で弱小野球部のエースピッチャーだった沢村栄純。東京の高校から来たスカウトと、チームメイトからの後押しを切っ掛けに東京の野球部強豪校に入学し、エースを目指して奮闘する王道の野球漫画となっている。
超高校級と呼ばれる様々な高校球児が登場するが、高校野球という舞台を非常にリアルに描いているのがこの作品の大きな特徴の1つと言える。
受賞歴は第53回(2007年)小学館漫画賞少年向け部門、第34回(2010年)講談社漫画賞(少年部門)を受賞した。2021年7月時点で、累計発行部数4000万部を突破した超人気作品である。この作品は様々なプロ野球選手からの評価も高く、週刊少年マガジンや当作品の単行本に複数名の選手からのコメントが掲載されたこともある。
テレビアニメ化や舞台化もされており、2022年には初のミュージカルも上映。

mikenekoSのレビュー・評価・感想

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ダイヤのA / ダイヤのA actII
10

青春できる漫画

ダントツでお気に入りの漫画です。スポーツ漫画によくある、弱小校が下克上していくサクセスストーリーとは違って、主人公「沢村栄純」は都内屈指の強豪校である「青道高校」に入学します。そこでレギュラー入りを目指し、友人やライバル達と切磋琢磨していくのですが、選手それぞれの心情がしっかり描かれているので読者としては「あぁ、この努力報われてほしい…」なんて気持ちになります。私も読みながら、18人とかケチくさいこと言わずに全員レギュラー入りさせて欲しいとか無茶な事を真剣に願っていました。ライバル校の選手たちも同様に、かなり丁寧に掘り下げて描かれており、とても魅力的です。青道には勝ち進んでほしいけど、相手校の努力や決意も報われてほしい、何度もそんな気持ちになりました。試合中の描写もあまり省略せず一球一球描かれており、実際に応援席で試合を観ているようなジリジリとした緊張感があります。展開はフィクションならではの派手な爽快感というよりも、泥臭くてちょっと地味な感じのリアル寄りな試合運びの印象です。だからこそ手に汗握るというか、もどかしさにドキドキします。
甲子園が始まる時期になると1巻から読み返したくなる、そんな熱を帯びた漫画です。努力する姿が好きだったり、気持ち的に青春したい方におすすめです。