抑圧された正義を体験できるゲーム
ゲーム会社「ATLUS」から発売されているペルソナシリーズの五番目の数字を持つこのゲームは、他のペルソナシリーズと直接的な関わりはなく、このシリーズのゲームを初めてプレイする人にも楽しめる内容となっていました。
主人公や主人公の仲間になる人物は、自らを取り巻く環境や人間関係などに悩まされており、それを解決していくというのがゲームの大筋です。「学校も周りも隠蔽する一人の教師による体罰」「弟子の絵を自分の絵として発表している大御所」など高校生の力ではどうしようもできない環境に、最初主人公たちは苦しみます。主人公も濡れ衣を着せられ、傷害罪という前歴を持っているために周りから白い目で見られているのですが、それを払拭するかのように、主人公たちは手に入れた力で、現実ではどうしようもできなかった悪い大人を改心させていきます。
一日ごとに自由行動をできるという要素も面白い部分です。ハンバーガーを食べに行ったり、図書室で本を読んだり、授業で先生の質問に答えたり、と等身大の高校生の生活も、異世界と行き来する中で送ることができます。
現実で自分ではどうしようもできないことにぶつかったことは大小関わらず人にはあると思います。このゲームはそれをやるせない気持ちのまま終わらせずにやり返すことができるとてもすっきりとしたゲームとなっていました。