彼らのバンド名は「臆病者の一撃」の意
彼らはインディーズ時代から人気を博し、メジャーデビュー以降も強い人気を保ち続けている実力派ロックバンド。
その歌詞の多くに弱いながらも懸命に生きる者の姿が描写され、共感を覚えるファンが多いようです。
インディーズ時代には全英語歌詞のものも多くあり、その理由は世界で通用するミュージシャンになるという決意の現れだったそうです。
『ガラスのブルース』『K』『ダンデライオン』『ハンマーソングと痛みの塔』では歌の中で物語が紡がれ、悲しくも勇気や優しさを感じることのできる絵本のような感覚を覚えます。
必死に夢を追う者、苦しみながらも弱みを見せないように頑張り続ける者、愛する人を大切に生きる者。臆病さや弱さ、優しさを持つ人の勇気をのせた一撃といった印象を受ける歌詞の数々は、まさにBUMP OF CHICKEN(臆病者の一撃)にふさわしい名曲達です。
ボーカル兼ギター担当の藤原基央氏は絵も得意で、インディーズ時代に制作しメジャーデビュー後に再発されたアルバム「THE LIVING DEAD」のジャケットなども彼の描いたもの。彼は漫画やアニメ、ゲームなども好きらしく、テイルズオブシリーズや、グランブルーファンタジーのアニメ主題歌を担当した際にもその雰囲気に合う楽曲を見事に仕上げていました。
『アルエ』という曲では新世紀エヴァンゲリオンに登場するキャラクター「綾波レイ」に恋をして作られたという話もあるらしく、タイトルはRay Ayanami → R.A. → アールエー → アルエ。
歌詞中の「白いブラウス似合う女の子 なぜいつも悲しそうなの」「青いスカート似合う女の子 自分の場所を知らないの」といった歌詞に出てくる容姿や雰囲気は、確かに綾波レイと考えて矛盾のないものです。
他にも、CDを買った人だけの特典としてボーナストラックが収録されているものが多く、その収録トラックは遊び心にあふれたものがあります。
「魔法の料理 ~君から君へ~」に収録されたボーナストラックは「三人のおじさん」で、まるで神話のような壮大な話ととてつもない力を持った二人のおじさんと、ただただ素早いおじさんの三人を描いたシュールギャグテイストな楽曲です。
格好いい曲、勇気をもらえる曲、切ない曲、面白い曲など多種多様な顔を持つBUMP OF CHICKENの曲は彼らの演奏とボーカルにより大きな魅力を感じさせます。